ガツン……!!




体がいきなり後ろに追いやられた。
運転席が邪魔して前方の路がどうなっているのかが見えないため、不意をつかれて突然体が左右に大きく振られる。




……マジかよ!!





冗談だと思っていたラインは吊り革をしっかり掴んではいなかったが、まさかの事態に再び掴み直す。






…一人になるまで…これを!?

…なぜしなければならないんだ…!


ラインはゲームに生き残るというより、万が一犠牲者が出てしまったときのことを立川の命も重ねながら深く考えていた。




ラインがぶらさがっているのは、最後尾の右側。風が強く当たり、なぜぶらさがる位置を考えなかったのか今は後悔している。



しかし、今考えるべきことは、この電車からだけでなく、このゲームから抜け出す方法だ…!


…どうすればいいんだ!?








………待てよ?




…この状況に誰か気付かないであろうか!?
せめて始発を待っている人だってこの状況が変だと思うはずだ!
そしたら警察だって動いてくれる!

まだ希望はある…!!





車内は静寂に包まれ、そのまま5分が経った…






だが……その瞬間だった…!!