[2両目]
「…なんで解体道具がここにあるって分かったの…?」大嵩に肩車され、解体道具を取りながら大原が言った。
木ノ本は美倉の携帯を指差した。
「逆から読めばいいんです…」
美倉は木ノ本に携帯を渡した。
「つまり…『る、の、い、を、う、と、ん、け、だ、か、な、の、ら、び、と、し、く、か、の、う、ょ、じ、ん、て、は、ぐ、う、ど、い、た、い、か』を逆から読めば……」
「…かいたいどうぐは…てんじょうのかくしとびらのなかだ…けんとうをいのる……」再び音読し始めた。
「…あっ!」大嵩が声をあげた。大原があとに続いて言う。
「……なるほど…『解体道具は天井の隠し扉の中だ、健闘を祈る』って訳か…」

自分のおかげで解体道具が見つかった…少しでも役に立てた…そのことに木ノ本は素直に喜んだ。

「…そろそろ爆弾を解体しないとまた3両目にやられる…!」

いよいよ爆弾の解除が始まる…