…知美ちゃんピンチ到来じゃん。



そう思ってる俺に先輩は力説する。


「いいか、拓海。今、知美ちゃんは傷心ブルーハートなわけよ!その心を癒せるのは俺しかいないじゃん?」

「…そうなんですか?」

「そうだよ。」



そう自信たっぷり答える。
その後も、“あれだけ報連相は大事だって言っただろ”とか、“明日からまたコンビニだな〜”とか色々言った挙句、鼻歌混じりに仕事に戻った。


やっと解放された…。
何が“報連相”だよ…

確かに知美ちゃんの別れ現場を見たとは言ったが、その後のコンビニでの出来事は言わなかった。

…言ったら、“何抜け駆けしてんだ”やら色々と言われそうだし、むしろ馬鹿にされそうだから…。


まっ、もう俺には関係ない事だけど……
先輩とは付き合って欲しくないな…
そう思いながら、俺も仕事に戻った。