「ケロケロケロケロケロケロケケロケロケロケロケロケロケケロケロケロケロケロケロケケロケロケロケロケロケロケケロケロケロ」

 彼女も僕も、水かきの張っている手を、アスファルトにたたきつけて笑いまくる。

「ケロケロケロケロケロケロケケロケロケロケロケロケロケケロケロケロケロケロケロ」

 すると、僕達の笑い声に呼応するかのように、そこら辺から歌声が上がりはじめた。
「ケロケロケロケケロケロケロケロケロケロケケロケロケロケロケロケロケケロケ」

 どうやらみんな、雨がうれしいらしいや。だって僕たちは蛙だからね。