健人は生まれて初めての幸せな日々を送っていた。

聖美は日に日に美しくなっていく。

そしてよく笑うようになっていった。


ますます健人は聖美に夢中になった。


「今日、サッカー部に入部届けだしたんだ。またボール拾いからだよ。めんどくさ」

「何言ってるの。中三の時は一年生の悪口言ってたくせに」

「何だよ、聖美、最近俺に冷たくね?前はあんなに優しかったのに」

「そう?気のせいじゃない?」
クスクス笑いながら、彼女は健人の手を握ってきた。


その度健人は心臓が高鳴る。

聖美は甘える様に健人に身を寄せていた。