彼女の背中だった。 「百瀬!」 健人は走って追いかけたが、彼女はもういなかった。 「―あれ?」 花壇の前に、リボンがかかった包みがあった。 『紙飾りのお礼です。受験勉強頑張ろうね』 と書いたカードがあり、中を開けると、 手作りのマフラーだった。