家へ帰ると、高校サッカー選手権大会の準決勝がテレビ中継されていた。
会場は、国立競技場。
黒の縦縞のユニフォームと赤のユニフォームを身に纏った選手たちが、広いピッチを走り回る。
そのひとつは、裕也が通うことになる高校だった。
前半戦1―1の同点のまま、ロッカールームへ引き上げる選手たち。
そして迎えた後半戦。
カウンターからの激しい攻撃で、得点を狙う両チーム。
コーナーキックから放たれた弧を描いたシュート。
……惜しい。
ボールはゴールポストの上に突き刺さった。
ルールも何も分からないけれど、気付けば、夢中で見入っていた。
ピピピピーーと鳴り響く、主審の長いホイッスル。
決着がつかないまま、PK戦へともつれ込んだ。


