元気のない私を、由香里も修くんも真吾くんも、みんな心配してくれた。 「急にバイト辞めるなんて、何かあった?」 「ううん。何もないよ」 「バイト、楽しそうだったのにもったいないね」 「……うん。また機会があったらやらせてもらうよ」 みんなには、バイトを辞める理由は話せなかった。 みんなに話せたらどれだけ楽だったろう。 でも、知られるわけにはいかなかったから。