「なんで、ここへ?」
もう一度、裕也は尋ねた。
「裕也が入院してるって聞いて、慌てて……。
今日、学園祭だったんだけど、途中で抜け出してきちゃった……」
だんだんと、声が小さくなっていく。
「…………」
黙っている裕也の反応が怖かった。
たくさん話したいことや聞きたいことがあるのに、何から話したらいいのか分からなくて、沈黙が続いた。
ベッドの脇にあるテレビからは、お笑い芸人の笑い声が聞こえてくる。
「俺はお邪魔虫だから帰るよ。裕也、何か欲しいものがあったら電話して来いよ!菜摘ちゃん、またね〜」
「サンキュー!」
「うん、またね」
病室を出ていく修くんの後ろ姿を二人で見送った。


