オフサイド

ウィーンと音を立て、開かれた自動ドア。 


裕也と私との距離――およそ50センチメートル。


「お疲れ!急がせちゃった?」


「ううん」


首を横に振り、それだけ話すのがやっとだった。


頭の天辺から足の爪先まで裕也の低い声が響き渡り、心臓がドクン…ドクン…と波打ち始める。


なんだか恥ずかしくて、裕也の顔を真っ直ぐに見ることができない。  


あんなにも願っていた、裕也との再会。 


裕也の発する言葉を、ひとつも残らず、私の中に閉じ込めたい――。