オフサイド

「やっぱり、そうか。
あいつなら心配いらないよ。きっと、練習、練習でくたびれて、連絡できないだけだと思うから」 


「………」


「彼女も大事だけど、今のあいつは、それと同じくらいサッカーが大事なんだよ。自ら過酷な状況に追い込んでまで、目指したいところがあるからさ」 


「榊くん……」


思わぬ応援に、気を許すと涙が零れ落ちそうになり、ギュッと唇を噛み締めた。


……よかった。暗くて。 


花火の放つ白い煙に、今は感謝した。 



そして、榊くんにも――。