黒のダウンジャケットにヴィンテージ風のデニムを合わせた裕也は、真っ赤なニット帽を被っていた。 一週間ぶりに見た裕也は、私服のせいか、少しだけ大人びて見えた。 『裕也くん、気合い入れるために坊主にしたらしいよ!』 これも由香里からの情報だ。 中学三年間、どちらかというと長めのウルフカットだった裕也が、高校入学を前に坊主にしたのだ。 裕也が通うことになる高校のサッカー部は、坊主が条件らしい。 春からでも間に合うのに、今からだなんて……。 それだけ気合いの入っている証拠だろう。