『待たせてごめんなさい。』


そう言って顔を上げたのは、昨日ぶつかったあの人だった。


「…いえ、大丈夫です。」

『自分から言っておいて…ホントにごめんなさい。寒かったよね?』

「いえ、大丈夫ですから。」


…まっすぐ見つめてくる瞳に視線を合わすことができない。


『とりあえず中入りましょ。早く。』


そう言うと彼はお店のドアを開けた。