黙ったものの、講義の内容は全く頭に入らず…
気づいたら今日の講義は全部終わっていた。


『…で、詳しく聞かせてもらいましょうか。』


…キラキラ輝く樹里の目。


「ただ、電話しただけだよ?」

『それで!?』

「今日会う約束しただけ!!」

『だからぁ!!どんな感じだったのよ、相手は。』

「どんな感じも何も…」

『もう、もったいぶらないでよ。亜子が自分から電話したなんて、それだけですごいことなんだから!!』

「何もそんな…」


樹里の尋問は止まることなく続き、気づいたらもう6時。