夕食のあと、紅茶を入れてクッキーをつまむ。
一口サイズのチョコチップクッキー。
「あ…」
《新作のチョコチップクッキーです。家族に、友達に、恋人に…気持ちに添えてプレゼントしてください。Ryu》
紙袋の底にメッセージカードが入っていた。
…Ryuって名前かな?
『お、そんなカードが入っているのかぁ。手の込んだ店だな。』
『あらぁ、お父さんだってプレゼントは手が込んでいたじゃない。』
『え…』
『お父さんたらね、お母さんに告白するとき素敵なプレゼントを持って来たのよ…』
『母さん!!その話はもういいだろう…』
『あらそう…?』
「え、聞きたいよ…」
『お父さんがいないときにね。』
「うん!!」
『母さん!!亜子!!』
『「キャハハハ…』」
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