『絶対、亜子のこと気に入ったんだよ!!じゃなきゃ初対面の女の子に番号教えないって!!』


「…かなぁ。単に謝りたかったんじゃない?いい人そうだったし…。」


『だぁかぁらぁ!!そういうところが甘いのよ亜子は。いままでだって声かけてきた男たくさんいたじゃない…それを全部「講義のノート借りたいだけだ」とか「観たい映画があるだけだ」とか言っちゃって。』


「ーーそれは!!」


『それはなに?可哀想で見てられなかったわよ…小学校課程の藤平くん、人文の後藤くん、あと医学部の…』


『そこ!!おしゃべりするなら講義室の外でお願いできるかな』



………講義室じゅうに響き渡るマイク越しの声。


先生に注意されてしまった。



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