芽依がイチゴをほおばってほっぺを膨らませると、母が片付けを始めた。


私もティーカップを手に取る。
ふと、テーブルの隅におかれた紙袋が目に入った…。


「芽依、ケーキの紙袋…今日は私がもらってもいい?」

『ん!!』


…芽依は口の中を満たすイチゴに夢中だ。


このケーキ屋さんの紙袋、デザインが可愛くて結構丈夫。
私も芽依も母も、少しずつだけど集めている。


今日の紙袋は…
どうしても私が欲しかった。



.