「未來、それって....」
徹さんが何かに気づいたみたい。
「徹さんは、知ってるんですね。」
私は、自嘲気味に笑った。
「あれは、こっちでも問題になった事件だ。教師が生徒を無理矢理犯した事件だろ。」
「次の標的は、私でした。私のとこ田舎だったから実際その先生と関わりはなくて。たまたま、その学校に用事が合った日の事でした。一緒に来てくれた子が私を逃がす代わりにレイプされました。私は、すぐに警察を呼んだけど少し遅くて終わった後でした。私の通報でその先生の余罪が明らかになった。そんな矢先、その先生は亡くなった。そして、私には手紙が届いた。『君を苦しめるあいつを消したよ』って書いてある手紙が。」
死因がわからないんだ。
濁されるように言われたから。
だから、怖いんだ。
けど、何も起こらないから。
「未來ちゃん、大丈夫だから僕らが守るから」
カイさんは、優しく抱きしめてくれた。
私は、その言葉に安心して意識が遠のいた。
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