柏田君とは同じ中学で、中三の時は同じ塾に通っていた。

高校受験が終わり、2人とも塾をやめてしまうと共通点が無くなった。

同じクラスなのに、久しぶりに話し掛けられた。


私は・・・

中学の頃から柏田君が好き。






次の日、私と夏恋が昼休み話していると、柏田君が話し掛けてきた。

「昨日の事は解決したの?」

「・・・ううん。」

夏恋が昨日の、困った涙の理由を話した。

私が夏恋の、毎日の放課後の状況を話した。

「要は、渡良瀬の期末テスト対策をしたいわけだ。
 それが店の手伝いが終わる22時以降から。
 中間の点数、そんなにひどかったの?」

「もう言いたくもないし、思い出したくもないくらい。」
 夏恋が冗談交じりに応える。

「うん・・・
 話を聞いたからにはほっとけないよ。
 俺が見て――。
 ただし、本庄ほど勉強できないよ。」

「本当に、いいの?!」

「いつから?」



“―― どうして?”

確かに夏恋のテストは、友達として深刻な問題。
誰か助けてくれたらと思ったけど。

・・・それが柏田君なのは嫌!!


夜、2人きりになるなんて・・・。