『...ひどい。』


あたしが呟くと。


『俺には理解できないな.....俺なら。』


遠くを見詰めるように頼牙が言った。


『関係ない奴殺ったってつまんないだろ? 』


『え? 』


『例え顔や住所が分からなくても...俺なら必ず見つけ出して...。』


『頼牙? 』


『まぁ...殺るかどうかは後で決めるとして...そいつの一番大事な物をめちゃくちゃにしてやるな? 』


唇の端が持ち上がり、残酷な笑みが浮かぶ。


瞳が黄色に変わる。