「伽衣くん…心配してるわよ」 心配? 「そんなはずない」 …伽衣は女といるんだから。 「連絡取れないって私のところに連絡きたわ…帰ってあげたら?」 母は理由を聞こうとしなかった。 昔からそうだった。 怒ったりしないでいつも優しく接してくれた。 「…うん」 あたしは次の日の朝一番の電車で帰ることにした。