リビングのドアを静かに空けると、

驚いた。

「えっ……?」

そこには、ケーキと、チキンと、サラダと……とにかく豪華だった。

そして新藤がクラッカーを放った。

パパンッ☆

驚いてイスに座ったまま固まってしまった。

それを見て新藤は「驚いた?」と笑顔で言う。

コクンを私が頷くと、新藤は落ち着いた声で言った。

「お誕生日おめでとう。愛ちゃん。」

そしてプレゼントを受け取った。

その時、手首のバントエイドに気が付いた新藤。

「愛ちゃん!?どうしたのそれ!?」

言い訳を忘れてしまった私が、必死に思い出そうとしていると、バンドエイドを剥がされた。

そして私の手首を見て、固まった。

「愛ちゃん……?」