−翌朝。

『ふぁあ〜』
枕がフワフワして超気持ち良かった…
一体何の毛使ってるんだ?

早速、憧れのメイド服を学校の制服の上から着て、厨房で出来た朝ご飯をセンパイの部屋まで運ぶ。


−コンコン。
『…』
?応答無し

『センパイ?入りますよ?』
呼び掛けても、またもや返事が返ってこない。

−カチャ

少々不安になりながらも、恐々と入っていく。


『…寝てる?』

奥に進むほど、少し耳を澄ますと聞こえる寝息が大きくなってくる。

寝室を開けると、
キングサイズのベットに大の字でグッスリのセンパイ。時間は刻々と進んでいるので、仕方なく揺すり起こす事にした。

『朝ですよ〜起きてください!』

『…』
またもや反応無し。
良い夢でも見てるのだろうか

綺麗な顔…
寝顔はやはり憧れのセンパイ。


…どうか、もう少しだけ寝てて下さい。
もう少し眺めてたいから…


『…おぃ。なに人の寝顔見てにやけてんだよ、変態。』


『へ、変態?!』

いつの間にか起きていたセンパイ。
ヤバイ。見られてたっぽい


『あ、朝ご飯です。センパイ』

『センパイじゃねぇだろ。御主人様、じゃないのか?』

ムカつく。もっと柔らかい物言いは出来ないものだろうか。

前に欠伸しながら上体を起こす。ぅわ…上半身裸じゃないデスカ。


『御主人様っ。と、と、りあえず服、着てくださいっ』

だらし無い性格である父の裸は何時も見てたけど、
引き締まった筋肉質の体は年頃の女子には朝から刺激が強すぎる。


何処を見たら良いのかも分からないまま、ベット横に脱ぎ捨てられたバスローブを手渡す。


『何だ?こんなので興奮してるのか。変態』
馴れた手つきでバスローブを巻き、嘲笑する。


『する訳無いっつ
時間無いんですから、朝ご飯食べちゃって下さい。』

嘘。思いっきりしてます。
でも、流石にコレは、必死にごまかそうとムキになってしまう。


センパイは渋々、朝ご飯が並べられた机に向かった。