どうしたらいいかわかんないあたしをよそに奏は、話しかけてくる。


「こんなとこで寝ると風邪ひくよ???」

「ね、寝てないよ。」

「目、閉じてたじゃん」

「それは…」

「そんな風に目、閉じてたら唇奪うよ??」

「へ?」



奏は、そう言ってニコッと微笑むとあたしに背を向け、階段を下りる。

奏の後ろ姿を見つめる。



久しぶりに見た奏。


あれ???
帽子被ってる。







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