「なぁ・・・俺のことおぼえてる・・・?」
俺は
未来の瞳を
見つめながら言った。
ゆっくり
未来の頬に触れながら・・・
ビクッ・・・!!
未来の
体が反応した。
「やっぱり・・・お前怖いんだろう・・・?」
俺がそう言うと
未来は涙を流し始めた。
また
左の耳たぶを
触っている。
「あたし・・・中学のとき・・・レイプされて・・・どうすればいいかわかんなくて・・・汚されたことを消すためにまた男とやって・・・それでもやっぱり思い出して・・・やった後に独りなんだって実感して・・・もうどうすればいいかわかんないよぉ・・・」
未来は
高校に入って
初めて話す俺に
すべてを話してくれた。
涙を流し終えた
未来の瞳には
もう迷いもなく
携帯電話を出して
男の電話番号を
すべて消していった。
「これで・・・あたし新しくなれるんだ。」
ありがとう・・・
未来は
あの時と変わらないぐらい
きれいな笑顔で
俺に笑いかけた。


![「Last day」 直樹presents [彼女の笑顔]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.778/img/book/genre3.png)