「俺が・・・・英雄だと?」


 馬鹿馬鹿しい。


 何を言ってる?


 15年だぞ。


 4英雄と6英雄の間には400年もの、空きがある。


 それが、たった、15年で新しい英雄が生まれるというのか?


「そうでなければ、お前のおかしな巡り会わせを説明できることが出来ない。」


 ・・・・・・・。


「新しい勇者が、コノ地に生まれ、俺はいずれ、そのパーティに加えられると?」


 馬鹿馬鹿しい。


「可能性の話だけどな。もしかしたら、もう、この地に降り立っているのかもしれない。」


 勇者が、英雄が、既にこの地に降り立っている。


 何かの危機があり、それを回避するために。


「夢のある話だと思うが、馬鹿馬鹿しいにも程がある。15年で魔王が復活するものか?」


 そうでなければ、15年前の戦争はなんだったというのだ。


 6英雄の悲劇と奇跡に溢れた活躍はなんだったというのだ。


「面白くねぇナ。俺がお前の立場だったら、自分から勇者を捜しに行っちまうぜ。」


 アホか、コイツは・・・。