「そして、お前が連れている、謎の力を持った少女。お前の子供でないらしいな。」


 昨日の会話なのに、よく覚えているな。


「それが、なんだという?」


「わかってねぇな。お前、それでもアイスラ人かよ?俺の方が頭良いんじゃねぇのか?」


 こいつ!


「バカにするつもりなら、帰るぞ。」


 何が言いたい。


「まぁ、落ち着け。話は最後まで聞け。」


 両手を前に出し、まぁまぁとなだめるラグストール。


 本当に、何が言いたいのか、さっぱり分からない。


「それだけ、偶然が重なり、今ここにいる。運命だと思わないか?」


「どこが?」


 なんだという?


 確かに、ドーラの地を訪れてから、何かがおかしい。


 訪れる地、訪れる地で、何かに出くわす。


 何かに巡り合わせられるように。


 何かに導かれるように・・・。