「ふんっ、まぁいい。それより、昨日は悪かったな。あいつにはあの後、お灸を添えてやった。許してくれ。」


「別に・・・。」


 どちらにしろ、気にしてないからいい。


 それより、それを言うためだけに、呼んだと言うのか?


 詫びるつもりがあるなら、そっちからたずねて来い。


「つまらない野郎だ。これだから、アイスラの人間は張り合いがない。」


 言ってろ。


「ケンカをしたいなら、ファイアル人とすれば良いだろう?悪いが、俺ではアンタには勝てない。」


 ケンカなんてものは経験がない。


 腕の太さ、体格。そして、生まれた環境。


 まともに遣り合って、勝てる要素はどこにもない。


「当たり前だ。弱いものいじめをするほど、俺も落ちぶれてねぇよ。それよりもだ。お前に少し話があってな。」


 やっぱり。


「なんだ?」


 聞くと、ラグストールは腰を屈めて・・・


「・・・・お前、運命って信じるか?」


 真顔で聞いてきた。


 ・・・・・・・・・・・・・・・は?