三日後、グストとリンの二人組みは無事、ライスト王国にたどり着く。


 最初、バカス殺人容疑で、捕まるかと思ったが、無事入国できたというコトは、ここまで情報はのびて来てないようだ。


「・・・ギャンブルは弱いほうだと思っていたが、ここに来てついてきているのかもな。」


 無事、入国できたことへの言葉。


 一応、用心のため、髪を脱色し、髪型を変え、メガネをかけたのが功を成したのかもしれない。


「グストが魔法を使えるとは知らなかったぞ。」


 は?


「なぜ、魔法?」


「髪の色を変えるなんて、どうやるのだ?」


 ・・・・・。


 お前だって、俺が、脱色剤を自分の頭にかけるところを、見てたんじゃないのか?


「簡単だぞ。お前の髪の色も変えてやろうか?」


 にやけるグスト。


「!?」


 それに、怯えて慌てて自分の髪の毛を押さえる、リン。


「やだ!この髪の毛が良い!」


 その顔が本当に真剣だったので、グストは大声を上げて笑った。


 さすがに四日も一緒に行動をしたのだ。


 いい加減、自然な会話も出来るぐらいにはなっていた。