「・・・・・こんなものにウツツを抜かすから、肝心なものを見失う。」


 心から出た言葉。


 こんなものに妄執するから、お前たちの魔力は年々弱まってきているというのに・・・。


「なんとでもいえ、これが、ドーラの誇りだ。」


 言うと、バカスは後は、勝手にしなと、言い放ち、部屋に戻っていった。


 とりあえず、火と水さえ分かれば、後はどうとでもなる。


 グストは、鍋を見つけると、コンロの上に水を溜めて、お湯を沸かす。


 そこに、フーガで見つけてきた薬草を混ぜ合わせ、薬を作る。


 いや・・・薬とは言わないだろう。


 コレは・・・・毒だ・・・。


 相手を眠りにさそい、そのまま死に至らしめる・・・。猛毒・・・。


 完成し、それをコップに注ぎ込むと、グストが座っている部屋に戻る。


「コレを飲めば、お前は寝ているうちに死ねる。」


「・・・・これ以上、苦しまなくて良いというコトか?」


「ああ・・・だが、条件がある。」


「銃なら作らんぞ。」


 はやりか・・・。


「質問に答えろ。」


「・・・・・・・なんだ?」


「お前は、どうして、銃なんてものを作った?」


 子供でも竜を殺せる道具。


 そんなもの、争いの種にしかならない。


 おそらく、ライストなんてものは、欲しがるだろうな。


 火の民は、どうだろう?