「まぁ見てろ・・・俺もそろそろ魚には飽きてきた頃だ。肉も食いたい。」


 言うと、グストは銃を空に向ける。


 狙いは、はるか上空を飛ぶ鷹・・・。


 十分だろう。


 激鉄を降ろし、トリガーを引くと・・・。


 バンっ!!


 とてつもない大きな音が当たりにこだました。


 先ほど、ガーディアンが去ったばかりだというのに、危険な気もするが、一度引くといった以上は、戻ってきたりはすまい。


「うわっ!ビックリした。」


 ギルの言葉。


「・・・鳥が・・・落ちた・・・。」


 リンの言葉。


 その目は、丸くなってキョトンとしている。


「さて、拾いに行くぞ。貴重な今日の食料だ。」


 先ほどまでガーディアンとの緊張の糸が張り詰めた環境から一転、今では落ちた鳥のことについて、議論している。


 子供がいる・・・ソレだけで、この旅はコレだけにぎやかで、コレだけ笑いに満ちる。


 ・・・・・・ドクターの言葉が頭をよぎる。


 あぁ、確かに悪くはないな。子供というものは・・・。


「すげぇ~・・・本当に、鳥が落ちてる、どうやったんだ?お前?」


 しばらく進んだところに地面に落下した鳥を見ることが出来た。


 銃で一発。


 狙いは確実。


 才能というわけではないのかもしれないが、グストと銃の相性はとても良かった。


 ギルが真っ先に鳥に駆け寄り、自分と鳥を交互に見比べる。