「ところで、グスト、前々から気になっていたんだが、お前の持っているソレはなんだ?」
リンが、自分の右手に持っている銃に目をやる。
「え?今まで気がついてなかったのか?」
しかも、ソレを今さら聞くのか?お前は?
「いや、何となく武器なのだろうな・・・とは思っていたが、私は一度も使っているところを見たことがないぞ。」
そりゃ、武器というのは戦うときに使うものであって、アイスラ人は、元より戦いを好む性格ではないからな・・・。
「はぁ・・・まぁいいだろう、下手にお前たちに触られて、怪我でもされたら溜まったものではないしな。」
武器だというコトは認識してもらえれば、それで良いのだが、この武器がどれだけ危険であるのかを、子供たちにも一度見せておかねばならない頃なのだろう。
「・・・・・・そんな玩具。俺の使う剣術の方が、優れている。」
まぁ、否定はしない。
でもな・・・
「ギル、その剣で飛ぶ鳥を落とすことが出来るか?」
「?何を言ってる?剣でそんなことできるわけないだろう?」
分かってるさ。
「でも、コイツなら、ソレが出来る。」
「はぁ?」
何を言ってるのだ・・・という顔。


