「だったら、なおさらだ。悪いがそちらの国が信用置けるまで、ギルは渡せない。」
銃を構え、憲兵に向ける。
「そんな玩具で!」
どうも、リンに突き飛ばされたガーディアンはやけに短気だな?
・・・って、幼い少女に突き飛ばされたとあっては、プライドも傷つくか?
「待て。」
しかし、またリーダーらしきガーディアンがそれを止める。
「その玩具・・・拳銃か?」
ほぉ。
「知っているなら話は早い。いくら剣術に優れているとはいえ、この間合い、俺の方が有利であることは、言わずとも分かっているだろう?」
「舐められたものだ。それで、優位に立ったつもりか?」
思ってねぇよ。
でも、射程は十分。
この距離なら、確実に急所を狙える自信もある。
だが、相手は三人。
一人を撃つ間に、残り二人に挟まれたらお終いだ。
・・・俺が一人だけだったらな。


