「へっ、結構いったな。ざまあだぜ」

「アナタなんて事を……信じられない……」

対照的な二人の反応。それでこそこの後の『シメ』がより良いイベントになる事を予感させるというモノだ。

コホン。

わざとらしく空咳をしつつ腕時計を見る。

時刻は二十二時十六分。あまりに半端すぎるタイミングだがこういうのに大切なのは雰囲気だけである。

「さてご両人。そろそろお時間ですが覚悟はお済みですか?」

私が問えば二人ともサッと表情が変わった。

サナエさんは腹をくくった顔つきになり、ケイゴ君は苦い物を噛んだような渋い表情となった。

「名残惜しいですが運命なら仕方ありません」

「記憶を見たんならわかるだろ?もうここにはいられねぇ。さっさとやってくれ」