はんっ!ふざけんな!


「正直に言っただけじゃん?可愛いよ、歩夢」

「ふざっ……」―――え? 「…けん…な……」

何で?

いつ名前教えた?

誰かに教えてもらったとか?

いや、私をすぐに追っかけてきたのならそんな時間なかったはず。

「…あんた…、誰?」

赤毛の目を真っ直ぐ見て問いかけた。

茶色い瞳に長い睫―――…。いつか…、見た事がある気がした。