初めての沈黙が、ふたりを包んだ。 「じゃあ…な」 シンイチさんは、初めて悲しそうな声で電話を切った。 ツーツーという、虚しい機会音が耳に残る。 もう一度、足の指先の冷たさを気にするようになった頃。 私の頬を一筋の涙が伝った。 何だかよく分からないけれど、涙が出た。 止めることが出来なかった。 私は、彼が好きなことに気付いてしまった。