看護学校へ行こう

 患者さんのところに行ったら、オペ室のナースが来ていた。明日は白内障の手術だ。オペ室ナースはやさしく患者さんに説明する。患者さんは、

「手術中に麻酔が切れたらどうすんの?」

と聞いていた。やはり不安があったのだ。そこに気づいて看護にもっていけなかった自分が悔しい。

「大丈夫。麻酔は切れませんよ。ちゃんと麻酔専門のドクターがついていますから。」

とオペ室ナースは言った。へえ、そうなんだと、私も感心してしまった。

 明日はオペ出しだ。手術する患者さんについて、朝から準備を整え、事前にきっちり時間通りに注射を打ったり、患者さんをオペ室まで連れて行き、オペ室ナースに申し送りをしなければいけない。ここで自分の過ちを再度思い起こす。食事のコントロール以前に手術に的を絞って看護計画を綿密に立てるべきであった。赤田さんに、床に放り投げられた2号紙は、レポート丸ごと大きくばつがついていた。その日の実習は、あまりすることがなく、それがかえって辛かった。学生にとって、実習中暇なのは辛いのだ。教務の先生に、

「中山さん、明日のオペ出しにつくんでしょ?じゃあ、明日の担当ナースに挨拶しておいた方がいいわよ。」

と助け船を出してくれた。早速シフトを確認して、明日の担当ナースをみつけると、

「明日オペ出しにつく、中山です。よろしくお願いします。」

と挨拶した。