いよいよ最後の発表の私の番である。みんな、いい加減研究発表ばかり聞いてきたので、辟易していた。そんななか、私は制限時間10分のところ、5分くらいオーバーして発表した。だが事例が良い方向に向かい、奥さんへのメッセージカードのプレゼントの話でみんな感動してくれて、発表が終わったら、

「すごく良かったよ、ちゅう。」

とみんなに褒めてもらった。教務の先生達も、

「中山さん、今回は頑張ったわね。でもあなた、褒めすぎると図に乗るから、これ以上は言わないわ。」

と言われた。

 大学に行きたくても行けなかった私。縁あってこの看護学校に入り、実習や勉強に辟易していたが、三年間で唯一認められ、充実した勉強ができたと実感した。