カレー作りの場所に着くと美穂がなにもかも分かったようにニコッと笑って私にピースした。

『お前ら〜!早く手伝え!てか千夏が来ないと野菜ねーだろ』

大河が千夏に突っ掛かると千夏は嬉しそうに笑った。

「あれ?順也くんと翔は?」

見渡したけど美穂と大河しかいなかった。

『あれ?さっきまで居た気がしたんだけどな』

美穂がおたまを持って探し出す。

『千夏たちがカレー作っとくから探してきてよ♪』

「え…」

『ほら!はーやーく♪』

千夏と美穂は目を合わせて私を探しに行かせた。


探してきてって…どかにいるのよ……;てゆうか、今日来たばっかなんだから分かんないじゃん。道とか!


歩いてるうちにどんどん辺りは暗くなっていった。


その頃…カレー作りでは…。

『あの二人早くくっつけばいーのにね』

『紗季は紗季でかなりの鈍感だしね。ダメだな〜ねぇ?千夏』

千夏と美穂は大河にカレー作りを押し付け、話していた。


『たっだいま〜♪』

順也と翔が帰ってきた。

『ちょっと!翔!どこに居たのよ』

『そこのゲーセン。順也らと遊んでた。何怒ってんだよ千夏〜』

『あんたを探しにまだ紗季帰ってこないんだよ!?』

『真っ暗だし、山とか入っちゃったら危ないんじゃない…?』

美穂が心配そうにそわそわする。

『まぢかよ…っ』

ぼそっと言うと暗闇の中に走って行った翔。


『安部!どこ行く!』

先生の声も聞こえてないようだった。