「お待たせ、竜也。」

果林はまだ怒ってるみたいだ。

「可愛かったよ?」
俺は少し意地悪く言った。
「うざっ。つーか、キモ………」

あはは、やっぱりそうですよね。

「竜也。」
「え?」
「誰よ、あの子。」
「は?」


果林が指差す方を向いた。

そこには、あ、アケミさん!?

「坊や♪あたし、あなたのこと、気に入ったのォ〜。だから、探したのォ」

えっ
ちょ……

「へぇ。あんたはああゆう子が好み?正反対ね。」
「まっ!」
「ほら、慰めてア・ゲ・ル☆」
「どこ触ってるんですか!」
「あなた、竜也ってゆうのね?」
「なんで知って……」
「うふ☆拓クンに聞いたの〜♪あたし、拓クンと同じことしてあげる。」

まさか、キス!?
最悪だ!

「俺、彼女がいますんで。」
「でも、フラれてたじゃない?だから、あなたはもうフリー♪」
「俺は、果林が好きなんです!アケミさんとは付き合えません!」
「あたしの名前…」

えつ?
墓穴ほった?

「知ってるなんて運命よ〜」
「黒崎先輩から聞いたんです!」
「あぁん!ちょっと、竜也くぅん!」


俺は、アケミさんの腕から脱出し、果林の家に向かった。