杏はシオが塩ラーメンを頼んだことに最後までウケていた。



「パパうンま―い♪」
杏が幸せいっぱいの笑顔で言った。



「いっぱい食べて大きくなれよ~」

かん吉が杏の頭をくしゃくしゃに撫でた。


「もう無理やろ…」


「分かんないじゃ―ん!ねっ、パパ?」


「そうだぞ、シオ!せめて150になればな…」


「あと3センチ…」



「俺はちっちゃい子のが好きやで―!」



「杏すけ、ギョウザも食べるか~?」


「食べるぅ~♪」


「シカトかい!」


三人はまるで本物の家族のようにとりとめもないことをずっとしゃべっていた。