君への距離~あなたに一番近い場所~

杏がスタスタと歩きだした。

慌てて翼が追いかける。


「あいつだろ?ちょっと、待って!」


杏は走り出した。


翼も走る。


「待って!」

やはり杏は速い。


「痛い!イタタタ…」
翼が顔をしかめ、肩をおさえてしゃがみこんだ。


杏はピタッと立ち止まり翼のほうを振り向いた。


「翼くん?」

杏が翼の近くまでくると、


バッ


翼が杏を捕まえた。



「ウソつきぃ!!」

杏は信じられないという顔をして叫ぶ。


「さっきのやつだろ?正直に話して…」