君への距離~あなたに一番近い場所~

二人はベランダで向き合いながらも、照れて目を合わせられずにいた。






今度は杏がゆっくりと翼に抱きついた。


翼の胸に頬をくっつける。



鼓動が重なって、杏は安心したように微笑んだ。





互いの身体が熱を帯びて、抱き合う力も強くなった。






「いっしょにいてもいい?」


杏が懇願するような目で翼を見つめた。





「こっちのセリフだよ…」





どちらからともなく二人は長い長いキスをした。






もう二人を邪魔するものは何もなかった。