杏は恥ずかしそうにかん吉を押しやった。

『もうパパ嫌い―』


かん吉はそんな杏を優しく見つめていた。


『今度は二人で来いよ!



ほら、お前…ラーメン屋のカウンターに女の子が一人とか…』


『ミソチャーシューと生中ね…って親父か!』

杏は一人でノリツッコミをする。


『もうどうでもいいわ!』
かん吉は思わず笑ってしまう。


(いつもそうだ。

杏は、素直で明るい



まるで本物の娘みたいだ…)