『なるほどね~
見られちゃったんだ、不倫相手といるところを。』
結局、タカに全てを話した。
いつもそう。
隠し事がバレると全てを明かしてしまう。
どうしてだろう。
タカのこと、大っきらいなのに。
『まあさ、その洋?ってヤツにとっては良かったんじゃね?
自分に可能性がない、って分かったんだし。
これできっぱり諦めつくんじゃん?』
タカの言うことも一理ある。
これで、良かったんだ。
「そっかぁ~…
そうだよね~…
これで、よかったんだよね…」
私は立ち止まっていた足を動かした。
『あ』
急にタカが声を上げた。
その声に私はまた、足を止めた。
「何よ?タ…って、え?」
後ろには、タカ。
その後ろには…
『すみれさんっ!!』


