『相変わらず、キレイだよね~
すみれちゃんの部屋』
私の部屋に男の人が入るとしたら奥寺さんだけで。
初めのうちは嬉しさ半分緊張半分だった。
けど今はなぜか、恐怖ばかりで。
これから何を言われ、
何をされるかと考えただけで泣きそうだった。
『あのさ…すみれちゃん』
ソファに座った奥寺さんは手招きする。
私は奥寺さんとの距離を少し開けて横に座った。
『この間は…ごめんね?
俺…我を見失ってた』
奥寺さんは申し訳なさげな目で私を見つめる。
『怖かった…よね?』
私は俯く。
素直に頷くのは抵抗があった。
『俺ってさ…結構やきもち妬きなんだよね。
だから…あのバーテンと仲良くしてるのが気にくわなかった』
照れくさそうに話す奥寺さん
そんな姿に自然と、背筋が緩んでいく。
『俺が1番愛してるのは…すみれちゃんだからね』


