「……泉さん?」


なぜか私から顔を背ける泉さん。

その横顔はほんのり赤くて。


照れている。

あの、泉さんが。



『シオン…青紫の小さな花です。』

花言葉は…




君を忘れない』


言い終わると泉さんは布団を頭から被った。



「君を忘れない…?」

ただ、私はいつものように言葉を返す。



『僕は…死ぬこと覚悟だった。

死にたくはなかったけど、でもそれでも死んでもいいって思った。


ただ、意識が朦朧としてきたとき思ったんだ。

すみれさん。


あなたのことだけは忘れない。忘れたくない、って…』