「あんたが別れようって思えたのは泉さんのおかげなんでしょ?

あの人、いい人だよね。


独特の雰囲気を持ってて、優しくて。

惚れちゃいそうだよ。


あたしは…泉さんに感謝してる。


だってすみれが幸せそうだから。

奥寺と別れるって決めてからも幸せそうだから。


全部、泉さんのおかげ。

だからあたしは、感謝してるんだ。」



綾は真っ直ぐに私の瞳を捕らえた。




「すみれ。

キレイさっぱり洗いながして元のすみれに戻って。


それで、今度こそ本当の幸せ見つけて、手に入れて。


あたしはあんたの味方だから。

ずっと、応援してるから」



最後にニコっと微笑む綾。



「ありがとう…綾」


溢れそうになる熱いモノをこらえ、精一杯の笑みを浮かべる。



タカにも綾にも勇気をもらえた。

これであの人に言える。



「今までありがとうございました。

どうか、幸せになってください」



って。