「チョコか!いつ渡してくれるのかと思ってたよ。開けていい?」
「……うん」
そう言って、あたしの手作りチョコの包みを嬉しそうに開け始めるセイジ。
あたしの心臓はもういつ爆発してもおかしくない状態。うつむいたまま、ガサゴソとラッピングを解く音を聞くだけ。
だってそのチョコには……。
「これって……」
チョコを目にしたセイジはそう言ったきり固まった。顔を上げられないほど緊張していたあたしは、セイジの言葉がからしか雰囲気を感じ取れない。
喜んでくれるか、それともダメになっちゃうか……。まさしく人生の瀬戸際。
もう退くこともできないし、今さら冗談だったなんて言えない。
だって、これは……今年は渾身のチョコだから。正真正銘、本命のチョコだから。
「……ダメならダメって……言ってくれて構わないから」
あたしは消え入りそうな声でセイジに言った。せめて、セイジにあたしがどれだけ愛してるかってことが伝わればいいと思って……。
……情けないな、あたし。逃げ道まで作ってる。


