一夜開けて14日の朝。
「行ってきま〜す」
部屋の写真立てに飾ってあるセイジの写真にそう言ってから、まだ人通りも少ない夜明けの街にあたしは1歩を踏み出した。
せっかく買ったのにこの前は見せられなかった服を着て、コートとマフラーに身を包み、作ったばかりのチョコを抱えて。
今日は1日中セイジとデート。たった2週間前に引っ越したばかりなのに、セイジは新潟のことをよく調べてくれていた。
「一緒に見て歩きたいところがいっぱいあるんだ!」なんて子どもみたいにはしゃいでいたセイジ。
せっかくの新潟だからということで、あたしもセイジにつられて同じようにキャッキャはしゃいだ。
そして、セイジと久しぶりにデートできる嬉しさを噛みしめながら新幹線で数時間、あたしは生まれて初めて新潟の地に降り立った。
もちろん、あたしからプロポーズするんだから緊張しないなんて無理な話ではあるんだけど。
だけど、デートの終わりに告白しようと思っていたから、それまではセイジと新潟を楽しもうと決めていたんだ。


